インストール手順

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動作プラットフォーム

基本システム

UNIX System V Release 4 (SVR4) に"ほぼ"準拠した OS (Linux など)と C++ コンパイラのみで,データの収集やデータファイルの読み書きを含む Kinoko のほとんど全ての機能を利用することができます(ただし,GUI は含まれません).

オプションソフトウェア

基本システムの他,以下のソフトウェアが利用できると,Kinoko をより便利に活用できるようになります.特に,"強く推奨" と書かれているソフトウェアは,特別な理由が無い限りは,インストールしておくことを強く推奨します. なお,以降の説明では,"強く推奨" となっているソフトウェアはインストールされているものとします.

GTK+ ライブラリ [強く推奨]: http://www.gtk.org/
libxml ライブラリ [強く推奨]: http://xmlsoft.org/
Kinoko の GUI インターフェースが使用できるようになります.
「GTK+ 2.4 以上」が推奨です.基本的な部分は 「GTK+ 1.2 と imlib の組合せ」でも動作します.

Perl [強く推奨]: http://www.perl.com/CPAN/
Kinoko に付属するいくつかのユーティリティが利用できるようになります.
Kinoko をウェブブラウザにより外部からコントロールできるようになります.

zlib ライブラリ [推奨]: http://www.gzip.org/zlib/
データ圧縮機能を利用できるようになります.
圧縮して記録されたデータを読む場合にもこのライブラリがリンクされている必要があります.

GNU/readline ライブラリ [推奨]: http://www.gnu.org/directory/readline.html
コマンドラインがかなり快適になります.これを利用するには,curses または ncurses ライブラリもインストールされている必要があります(普通はインストールされています).

ROOT [推奨]: http://root.cern.ch/
Kinoko が自動生成するスクリプトを利用してヒストグラムの表示等ができるようになります.
Kinoko がオンラインで作成したヒストグラム等を ROOT 形式で保存できるようになります.
インタプリタ版の KinokoScript で ROOT のファイルを読み書きできるようになります.

SQLデータベース
システムのいろいろな場面でデータベースにアクセスできるようになります.以下は,現在サポートされているデータベースシステムのリストです.

Web サーバ
動作中の Kinoko をウェブブラウザ(Internet Explorer を除く)からリモートで操作できるようになります.また,Kinoko が生成したランサマリをブラウザ経由で参照できるようになります.

XSLT プロセッサ
Kinoko が XML 型式で生成するランサマリなどのファイルから HTML などを自動生成させることができます.以下はフリーで利用できる XSLT プロセッサの一部です.

[注意]

コンパイル

パッケージを展開すると kinoko という名前のディレクトリが作成されます.すでに古いバージョンの Kinoko がインストールされている場合は,古い方のディレクトリの名前を変えておいてください.

  1. Kinoko をインストールするディレクトリに移り,必要なら古い Kinoko の名前を変えておく

    % cd kinokoをインストールするディレクトリ % mv kinoko kinoko.old.日付

  2. Kinoko のパッケージを展開する.

    % gunzip kinoko.tar.gz % tar xvf kinoko.tar

    これにより,ディレクトリ kinoko が作成されます.

  3. 環境にあわせてソースを構成(configure)する.

    % cd kinoko/src % ./configure-for LINUX-FULL

    ここで,configure-for は,引数に指定された名前によりコンパイラやコンパイルオプションなどを適当に設定して configure を呼び出す簡単なシェルスクリプトです. 引数に LINUX-FULL を指定すると,g++ コンパイラを使って,利用可能な全てのライブラリを使用するようにソースを構成します.LINUXLINUX-MIN を指定すれば使用するライブラリを減らして構成します.コンパイルエラーが起きる場合はこれらの構成を試してみてください.

    現在のところ,以下の構成オプションが定義されています.

    名前コンパイラコンパイラオプションライブラリ
    LINUXg++-Wallzlib, readline, ROOT
    LINUX-FULLg++-Wall利用できるもの全て
    LINUX-MINg++なしなし
    AIXxlCなしzlib, readline, ROOT
    AIX-GCCg++なしzlib, readline, ROOT
    以下のように第2引数にコンパイラオプションを渡すこともでます.
    % ./configure-for LINUX-FULL "-g -O2"

    また,configure-for を使わずに,手動でパラメータを設定して configure を直接使っても構いません(以下は csh/tcsh の場合の例).

    % setenv CXX "g++" # bash では export CXX="g++" とする % setenv CPPFLAGS "" % setenv CXXFLAGS "-Wall -g" % setenv MAKE "gmake" % ./configure --without-readline --with-PostgreSQL

    [KDF4] Kinoko Version 2.0 では,古い Kinoko との混在環境での問題を避けるため,デフォルトで KDF4 を使用しないようになっています(読み込みは可).もし KDF4 を使用したい場合,configure-for スクリプトの先頭付近にある --enable-kdf2 オプションを宣言している部分をコメントアウトしてください.また,configure を直接使う場合で KDF4 を使いたくない場合は,--enable-kdf2 オプションを指定してください.

  4. コンパイル.PentiumIII で 10〜15分ほどかかります.

    % make

    最後に,Make: successful と表示されればコンパイルは成功です.

デバイスドライバのインストール

使用するコントローラにあわせたデバイスドライバをインストールしてください.
Linux で東陽テクニカ製の CAMAC コントローラ CC/7x00 (PCI/ISA)を使用する場合
Linux で豊伸電子製の CAMAC コントローラ CCP (PCI/ISA) を使用する場合

Kinoko に付属している camdrv をインストールしてください.camdrv は kinoko/drv/camdrv にあります.camdrv のインストール手順については,camdrv ホームページ を参照してください.なお,camdrv は Kinoko 本体よりも頻繁に更新しリリースします.インストールの前に最新リリースを確認し,必要に応じて Kinoko 付属のものと入れ替えてください.

以下に,手順を簡単に示します.デバイス上のジャンパスイッチの設定なども必要なので,注意してください.

% cd kinoko/drv/camdrv/Linuxバージョン-デバイス名 % make % su # make install # exit
Linux で SBS Technologies (Bit3) 社製 VME インターフェース Model-617/618/620 を使用する場合

Kinoko に付属している vmedrv をインストールしてください.vmedrv は kinoko/drv/vmedrv にあります.vmedrv のインストール手順については,vmedrv ホームページ を参照してください.なお,vmedrv は Kinoko 本体よりも頻繁に更新しリリースします.インストールの前に最新リリースを確認し,必要に応じて Kinoko 付属のものと入れ替えてください.

以下に,手順を簡単に示します.デバイス上のジャンパスイッチの設定なども必要なので,注意してください.

% cd kinoko/drv/vmedrv/Linuxバージョン-Bit3_617 % make % su # make install # exit

FORCE 社製 CPU ボードで,ボード上の VME コントローラを使用する場合

CPU ボードに付属のデバイスドライバ(FRCvme)をインストールしてください.インストールの手順については,CPU ボードに付属のマニュアルを参照してください.

環境変数の設定

Kinoko をコンパイルすると,kinoko/srckinoko-cshrckinoko-bashrc というファイルができます.これを自分のホームディレクトリにある .cshrc(または.tcshrc) か .bashrc に追加してください.
tcsh を使用している場合 % cat kinoko-cshrc >> $HOME/.cshrc bash を使用している場合 $ cat kinoko-bashrc >> $HOME/.bashrc

以下に,生成される kinoko-cshrc の例を示しておきます.

### Kinoko Settings ### setenv KINOKO_ROOT /usr/local/kinoko setenv KINOKO_XTERM /usr/X11R6/bin/kterm setenv KINOKO_RSH /usr/bin/ssh setenv KINOKO_CONTROL_PORT_BASE 40000 setenv KINOKO_DATASTREAM_PORT_BASE 42000 setenv KINOKO_SHELL_PORT_BASE 45000 setenv KCOM_PATH ".:${KINOKO_ROOT}/bin" setenv PATH "${PATH}:${KINOKO_ROOT}/bin"


Edited by: Enomoto Sanshiro