メンバー

INTERVIEW OF NEUTRINO MEMBER VOL.14
助教  市村 晃一

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Q1. 現在取り組んでいる研究・仕事の内容を、分かりやすく教えて頂けますか?


  私は現在KamLAND実験に参加していて、ニュートリノの出ない2重ベータ崩壊反応の探索とか、地球内部から来る反電子ニュートリノの検出の高感度化についての研究をしています。最近は観測の邪魔になる信号を、どうやったら取り除けるか等の解析をしています。
  他に将来の検出器に使う材料を選定するためのゲルマニウム検出器を用いた不純物測定とか、 暗黒物質探索に使えるタングステン酸亜鉛の性能評価とか適度に幅広く研究をしています。

 

Q2.  研究者という仕事を選んだきっかけ・理由は何ですか?


  今の仕事に直結しているのは大学3年生の時の鈴木厚人先生の講義でKamLAND実験を紹介された時からだと思います。東北大にそんなすごい実験装置があるんだ、と思った記憶があります。
  研究者として今まで残れたのは、私が大学4年生の時に、ニュートリノ科学研究センターに配属された時がたまたま?KamLAND実験でデータ取得が始まって間もなくというタイミングで、データ解析とか物理結果の精度を上げるための研究に色々携われたのが大きい気がします。

 

Q3.  研究職は、いわゆるThe理系だと思いますが、子供の頃から、理系の科目が得意でしたか?理系の分野に興味をもったきっかけはありますか?


  高校の時の物理の先生の授業が面白かったのと、「素粒子」とか「不確定性原理」とか言葉の響きが格好良かったのが物理に興味を持ったきっかけだと思います。  理系科目は得意でしたが、世界史とか日本史とかの歴史の科目も好きでした。英語の発音は今でも苦手ですが。

 

Q4.  仕事をしていて、どのような時に、喜び・楽しさを感じますか?


  こんなプログラム書いたら調べたいものが分かるんじゃないか、と閃いた時とか、実験装置を組み上げてデータを取り始めた瞬間とかに喜びを感じます。



Ichimura
Ichimura

 

Q5.  休日は、どのように過ごすことが多いですか?


  たいがいリビングから動かずTVゲームか携帯ゲーム(シミュレーション、RPG、アクション、シューティング何でも)しています。 天気が良かったらポケモンgoしながら城とか滝とか見に出かけたりしています。

 

Q6.  好きな/面白かった本・映画・ドラマはありますか?


  物理に関係する本でしたら朝永振一郎さんの「物理学とは何だろうか」。関係ない本でしたら、新田次郎さんと森見登美彦さんの小説とかが好きです。  好きな映画は「エクスペンダブルズ」とか「仁義なき戦い」シリーズです。名俳優がいっぱい出る系の映画が好きです。

 

Q7.  心に残っている言葉、座右の銘はありますか?


  心に残っている言葉(うろ覚えですが)は、先に書いた鈴木厚人先生が講義で言っていた「今日のバックグラウンドは明日の観測対象」(「今日の観測対象は明日のバックグラウンド」だったかも。。この時点でちゃんと心に残っていない気がする。。)です。KamLAND実験の最初の目的だった原子炉から飛来するニュートリノの信号を精度良く理解することで、その信号に埋もれている地球内部から来るニュートリノが分かる、みたいに、着実に理解を深める事で未知の現象に迫ることが出来る、みたいに解釈してました。
  座右の銘、って程でも無いですがどこかの漫画で見た「和して同ぜず」って言葉は共同研究者と研究する上で意識するようにはしています。人の意見に考え無しで同調するのではなく、ちゃんと自分の考えも持って、その上で協力して実験をより良くするって感じの言葉です。

 

Q8.  10年後の自分は、どうありたいですか?


楽しく研究しながら、世界一低放射能な検出器を作って何かしらの発見に携われていたらいいな、と思います。

 

Q9.  研究職に進みたい、興味があると思っている学生・子供達へ、どのように考え行動をすれば良いか、アドバイスを貰えますか?


「好きこそものの上手なれ」ってことわざのように、好きなこと、興味のあることは自然と頑張れると思います。そうした対象って焦って見つけるものでもないですが、興味の有ることが見つかったら楽しみつつ頑張って習熟していきましょう。

 

Q10.  最後に自由に一言お願いします!


コロナが落ち着いたら城とか滝とか水族館(ジンベエザメが好き)とか旅行に行きたいです。



Ichimura
Ichimura


インタビューへのご協力、ありがとうございました!
  インタビュー日付:令和2年11月