KiNOKO ニュース 2002 年 10 月 29 日

Release Candidate 2 公開

2002年10月29日,KiNOKO の新しい外部評価版(ベータ版) Release Candidate 2 (RC2) をリリースしました. RC2 版は以下からダウンロードできます. http://www.awa.tohoku.ac.jp/~sanshiro/kinoko/Download/Download.html

以前の版 (Release Candidate 1) からの主な変更は以下のとおりです.

ビューシステムの機能強化.
ヒストリビューで,サンプルのホールドをスクリプト中で明示的に行なうようにした.
ヒストリビューの表示値を,エントリ数/合計/平均/平均と分散 から選べるようにした.
アナリシスシーケンスでデータソース名を省略できるようにした.
ビュースクリプト中の drawText()/drawLine()/drawCircle() などを putText()/putLine()/putCircle() などに変更.
ビューシーケンスに on construct と on destruct を追加

読み出し系の機能強化.
CAMAC ドライバでマルチクレートアクセスをサポート
読み出しスクリプトに CamacControllerAction (initialize()/clear()/transact() など)を追加.
読み出しスクリプトに readTime() アクションを追加.
SmallKinoko Enterprise で読み出すイベント数を指定できるようにした.

その他
MySQL の正式サポート
SQLite インターフェースを追加
数学関数インターフェースの FunctionMinimizer に ROOT を追加
システム情報表示ユーティリティ(ksysinfo) を追加
利用可能デバイス/ライブラリを表示するユーティリティ (kinoko-lsmod) を追加
コントロールパネルで,KCML スクリプトに <action> タグを記述することによりある程度の処理をコントロールパネル側で実行できるようにした.
ビュースクリプトの仕様変更により,ヒストリビューはビューシーケンス中で明示的に hold() を呼びださなくてはならなくなりました.これを行なわないと点が描画されない上,全てのデータが内部で積算され,オーバーフローをおこすことになるので,注意してください.以下に変更後のスクリプト例を示します.
display HistorySample {
    History history_adc_01("ADC ch0", 0, 4096, 32);
    analysis {
	DataElement adc_01("adc", 1);
	history_adc_01.fill(adc_01);
    }
    on every (1 sec) {	
	history_event_rate.hold();
	history_event_rate.draw();
    }
}
この例では,hold()draw() を共に1秒ごとに行なっていますが,これらの間隔は必ずしも同じである必要はありません.


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