KamLAND-Zen神岡鉱山地下実験室からのレポ vol.6

8月中旬にミニバルーンインストールが完了しました。


この作業はミニバルーンのインストールだけでなく前後に様々な作業が入っていますので、それぞれご紹介したいと思います。


 

完成したミニバルーンは、搬送中にダメージを受けないように厳重に梱包され、さらに空気中の埃やラドン等の環境放射能が混入しないように窒素で密封された上で、チャーター便により出荷されました。

毎回顔がマスクと帽子で隠されていてあんまりな写真なのでご紹介すると、手前左から大木、白井、丸藤(祐)、三井、丸藤(亜)、奥側左から玉江、渡辺、中田、吉田、加藤、小畑。他にもほぼすべてのRCNSメンバーが出荷作業に携わっています。

 

神岡への到着後、ミニバルーン上部に繋がるナイロンの配管を接続しました(左)。接続した後は、液体シンチレーターやキセノンが漏れないように密閉できているかを調べるために、ヘリウムリークテストを行って確認しています。右の写真は、接続箇所にプローブ(ヘリウム検出器の吸い込み口)を当てながら、漏れが無いか検出器側の担当者と電話連絡しながら確認しているところです。

 

カムランド検出器の上部を開けて、中を覗いて見たところ。カムランドは微小な光をとらえて観測する装置のため、開口部から光が漏れていた時の為に、内部をブラックシートで遮断しています。しかしながら、ミニバルーンを安全に導入するには内部を見るカメラ、そして照明を検出器内部に入れる必要があります。そこで…


 

槍を用意して…ブラックシートを破りました。下を向いている皆さんは、覗き窓から槍の位置を確認して指示を出しています。


 

次に照明(左)とカメラ(中)の導入です。それぞれかなりの重量があるだけでなく、埃を取り除くためのアルコール拭きや空拭き、さらに窒素を吹き付けた上でカムランド内部へ導入するため、みなさん総出で作業を行います(右)。


 

カメラをカムランドの中に入れると、十数年ぶりに内部が確認できました。

カムランドバルーンを吊っている紐が格子状に見え、その奥にアクリル板を押さえているステンレス構造体の枠が斜めに見えています。さらに多数の点がみえますが、これは光電子増倍管のガラス表面に反射した光です。初めて内部を見た人も多く、「おぉ~!」と歓声と拍手に包まれた瞬間でした。



準備作業もあともう少し。
バルーンを吊る紐がインストール中に絡まったり交差したりしないように、細心の注意を払って順番通り引き回しています。


 

ミニバルーンインストール直前の様子。ミニバルーン本体はインストール時のダメージを避けるため、そして膨らまないようにカバーがされています(左)。ミニバルーン上部は曲げることができるナイロン管に接続され、気相部と液層部の境目でかかる力に耐えるようになっています(右)。

…次回のレポに続く…

助教 丸藤  祐仁

 

さあ、いよいよミニバルーンのインストールが始まります!

インストールの様子は次回のZenlogにて!!!

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