カムランドとは?:設置場所とカムランドエリア

カムランドエリアの概略図  画像クリックで拡大


ニュートリノは物質と反応しにくいため検出には大量の物質を必要とします。「カムランド」は世界最大(1000トン)の液体シンチレーターを用いたニュートリノ検出器です。
その名前( KamLAND ) は Kamioka Liquid Scintillator Anti-Neutrino Detector 、すなわち「神岡液体シンチレーター反ニュートリノ検出器」のことで、設置場所は岐阜県飛騨市神岡町にある神岡鉱山の地下実験室です。

ニュートリノを観測するには、観測の邪魔となる宇宙線を遮蔽する地下が都合が良く、カムランドでは宇宙線は地上の 10万分の 1です。また鉱山内はメンテナンスが行き届いており、実験を行うには好都合です。さらに神岡から180kmほど離れた位置には大型の発電用原子炉が多数点在し、原子炉ニュートリノ実験を行うにはまたとない打ってつけの場所です。

カムランド検出器は神岡鉱山の跡津坑の坑口から2kmほどの所にあり、「池の山」の山頂直下1000mに当たります。そこはかつて小柴先生率いる東京大学の力ミオ力ンデ実験チームが活躍し、超新星爆発ニュートリノが検出された所です。力ムランドエリア入り口の防火扉を通ると分岐した坑道があり、観測に使う液体シンチレーターを純化するための太型プラントが設置されています。そのまま検出器に向かって進むと、検出器の外部に純水を供給する純水装置があります。検出器内部の実物大型模型を横目に検出器上部に向かう坑道を上ると検出に必要な高純度窒素ガス製造装置があり、実験コントロールルームを経て各種モニターや光電子増倍管の電源があるクリーンルームに到着します。検出器の最上部のドームには、検出器の内部にアクセスするための装置や測定用の電子回路システムが設置されています。

カムランドは1998年に建設が始まり、2001年11月に完成し宇宙線の信号をとらえました。翌年1月22日より実験を開始し、以後365目、24時間体制で共同実験チームによるニュートリノの観測が続けられています。