KiNOKO ニュース 2002 年 12 月 28 日

Release Candidate 3 公開

2002年12月28日,KiNOKO の新しい外部評価版(ベータ版) Release Candidate 3 (RC3) をリリースしました. RC3 版は以下からダウンロードできます.
http://www.awa.tohoku.ac.jp/~sanshiro/kinoko/Download/Download.html

RC3 で特に問題がなければ,ほとんどそのままの形で正式リリースにしようと思っています.使ってみて何か問題や改善案などありましたら,なるべく早くお知らせください.

以前の版 (Release Candidate 2.1) からの主な変更は以下のとおりです.

ビューシステムの機能強化
kinoko-canvas (ビューアのスクリーン) にコンテキストメニュー(マウス右ボタン)を追加.
2D Histogram で Scatter と Box 形式の表示を追加.
2D Histogram で z 軸をログスケールにできるようにした.
PlainTextRepository の構造を変更.一つのリポジトリが一つのディレクトリに対応するようにした.
PlainTextRepository にヘッダ情報を記録できるようにした.

読み出し系の機能強化
モジュールオブジェクトに waitData() アクションを追加.
モジュールオブジェクトの enable() / disable() / clear() アクションの引数を Channel から ChannelList に変更.
VmeModule の "Generic-Memory" で VME の全ての転送モードに対応するようにした.
CamacController にあった transact() アクションを CamacModule に移動.
KinokoModuleDriver の MiscControl() で,データの読み書きの両方ができるようにした.
RPV130 のドライバ構造を大幅変更.readLatch1() や writePulse() などで入出力をコントロールするようにした.また,割り込みを使うチャンネルは明示的に enable() を呼ぶようにした.

その他
複数のデータプロセッサを同時に使えるようにするための CompositeDataProcessor を作成.
Recorder コンポーネントに importHeader(string file_name) を追加.
Collector コンポーネントに自動停止までの時間を指定する setRunLength() を追加.
コントロールパネルスクリプトの <action> タグ中のスクリプトにポップアップウィンドウやファイル選択ダイアログなどの機能を追加.

スクリプト周りのドキュメントを加筆

KiNOKO Web Page の使用方法のところで,スクリプト周りの記述(スクリプトの基本・読みだしスクリプト・ビュースクリプト)を充実させました.これで,TinyKinoko / SmallKinoko の範囲のスクリプトの説明はほぼカバーされたと思います.

現在の KiNOKO でいちばん不足しているのはドキュメント類です.KiNOKO をいろいろな実験や測定などに使ってみた方は,その使用例や KiNOKO 自体の使い方などの解説を Web で公開したりなど,ドキュメント類の充実にご協力ください.


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