博士 論文発表会 2025
修士課程2年: 荒木 拓登 (KamLAND)
- Mar. 03, 2025
- 研究成果
修士課程2年: 荒木 拓登 (KamLAND) 発表:2025年2月3日
論文タイトル:『海洋底ニュートリノ検出器OBD実現に向けた小型プロトタイプ検出器の開発研究』
論文概要地球上で起こる様々な自然現象は地球内部から放出される熱により駆動される。 地球内部 より放出される熱は、地球誕生時からの残穢の熱と地球内部の放射性 元素由来の放射性熱に 分けることができるが、それぞれの絶対量はわかってい ない。放射性熱源元素は、自身の崩壊の際に熱と共に、地球ニュートリノと呼ば れる反電子ニュートリノを放出する。この地球ニュートリノの量は放射性熱量と 直接的な関係があり、地球内部の熱量を決定するための 重要な役割を果たす。 OBD(Ocean Bottom Detector) は海洋底という特殊環境での稼働で、大陸上の検 出器では観測が難しいマントル由来地球ニュートリノの直接観測を目指す夢の検 出器である。2019 年に東北大学と海洋研修開発機構との共同研究が開始され、 今日までに多くの機関、企業との協力関係を構築し、大型 OBD 実現に向けて様 々な 開発・研究がされてきた。現在は、小型プロトタイプ検出器の開発が行わ れている。
本研究では、小型プロトタイプ検出器に必要不可欠な圧力補償機構の開発研究を 主とした、小型プロトタイプ検出器の稼働に向けた多面的研究を行った。

