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修士論文発表会2017 尾崎 秀義

『カムランド外水槽チェレンコフ検出器の刷新と性能向上』

修士課程2年 尾崎 秀義

 

論文概要

 カムランドの外水槽検出器は、約3,200トンの純水とカミオカンデ実験で使用し
ていた225本の光電子増倍管(PMT)を利用したチェレンコフ光検出器で、液体シン
チレータ検出器の外側を取り囲んでいます。

 この外水槽検出器の故障したPMTが年々増加しており、近年ではその3分の2以
上が故障PMTになっていました。それに伴って、2010年頃から、外水槽検出器の
宇宙線ミューオンに対する検出感度の低下が現れ始めていました。
外水槽検出器で取り逃がしてしまった宇宙線ミューオンの派生物である高速中性
子は、反電子ニュートリノの背景事象になってしまうため、外水槽検出器の検出
感度の回復が必要でした。

 また、球形ステンレスタンクの赤道部分、即ち検出器の中心高さ部分は、外水槽
の水の層が薄くミューオン派生物が液体シンチレータ検出器に侵入しやすいだけ
でなく、外水槽検出感度も比較的低く背景事象の多い部分となっていました。今
回の外水槽刷新では、その部分の改善も行いました。



 225本のカミオカンデPMTを全て取り除き、140本の新型PMT(Super-Kamiokandeで
使用されているPMT)を取り付けました。また、赤道部分にはHQE-PMTと言って量
子効率(光を電子に変換する効率)が通常の約1.5倍あるPMTを導入しました。さら
に、赤道部分には、本研究で選定した高反射シートであるタイベック1082Dを追
加しました。

 データ解析から、刷新後は液体シンチレータを通った宇宙線ミューオンを取り逃
がしてしまう割合が、3分の1にまで低減したことを確認しました。特に検出感度
の低かった赤道部分の顕著な検出感度の向上を見ることができました。さらに高
速中性子イベントの解析も行い反電子ニュートリノ事象の背景事象の低減も確認
しました。

 

 

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