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修士論文発表会2019 竹内 敦人
『KamLAND2-Zenに向けた10C除去効率の研究』
修士課程2年 竹内 敦人
論文概要
KamLAND-Zen実験およびその将来実験であるKamLAND2-Zen実験では、
物理事象が生じた際に液体シンチレータと呼ばれる油が発する光を検出することによってニュートリノを伴なわない二重ベータ崩壊の探索を行います。この時にタイトルにある10Cのベータ崩壊がバックグラウンドになります。KamLAND-Zen実験では解析によって10Cバックグラウンドを除去しますが、
その効率は64%程度です。さらにKamLAND2では除去効率がさらに悪化することも懸念されます。
そこで、10Cのタグ効率の改善方法として新しく提案された手法について、
光検出器の性能およびデータ収集用の回路の性能の2点に注目することで評価を行いました。本研究の結果からKamLAND2では10Cバックグラウウンドを大幅に削減することができることがわかり、感度も大幅に改善されることが期待されます。