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修士論文発表会2019 大野 敦
『軽い暗黒物質探索に向けた超伝導検出器の研究開発』
修士課程2年 大野 敦
論文概要
暗黒物質は多くの宇宙観測事実から存在が示唆されているが、粒子としての性質は未知である。我々は従来探索されている暗黒物質の質量よりも軽い暗黒物質に注目し探索を行うことを計画している。軽い暗黒物質探索で用いる超伝導検出器は低エネルギー閾値を実現できるとされている。
本研究ではKinetic inductance Detector(KID)と呼ばれる超伝導検出器を用いて基礎的な研究開発を行った。具体的にはKIDのデザインの作成から実際の検出器の作製を行い、測定環境を整備して検出器の性能評価を行った。また、241Am用いて60keVのガンマ線の効果をとらえることに成功した。KIDの基礎的な研究開発を達成したことで、次のフェーズへスムーズに移行できることが期待される。