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INTERVIEW OF NEUTRINO MEMBER VOL.12 岸本 康宏

 

教授 岸本 康宏

 
 

 1. 何を研究しているか、詳しく教えて下さい。

岸本先生:
ニュートリノと暗黒物質です。
ニュートリノは、センターのメインテーマですので、良く知っていると思います。
そこで、暗黒物質について説明すると、宇宙には重力があって、だいたい銀河をぐるぐる回ってますよね。それは、基本的に重力が働いて、外に引っ張られないように、中に引き込んでいるからなんですけども。引っ張る以上、「質量」がいりますよね。でも、その質量が、銀河をぐるぐる回っている速さに比べて足りないんですよ。足りないと言うことは、何か力の源がないと外に吹っ飛んで行ってしまう。その引力の元が暗黒物質と呼ばれています。

インタビュアー:暗黒物質は、どのように検出されますか?

岸本先生:
ベストなのは、何でしょうかね・・・分からないですね・・・。暗黒物質は、検出できるはずで、要は、重力だけが分かっているので、暗黒物質の性質に合わせた装置を作って研究しようとしています。あと、なかなか反応しないってことは、雑音と区別しにくいです。昔は、加速器が早々に見つけて、性質が分かった上でやれるものだと思っていた。でも、実際は違った。だから、こういう性質だろうと思って、装置をデザインするしかない。

インタビュアー:今も、暗黒物質は生まれ続けていますか?

岸本先生:
生まれ続けているとも言えるし、続けていないとも言える。「暗黒物質が出来ていますか?」って聞かれたら、ほんの少しは出来ているけど、新たに銀河を巻き込むような量は、宇宙が最初に出来た量で止まっている、といった答えになりますね。

インタビュアー:暗黒物質を見つけられたら、宇宙の起源が分かったりしますか?

岸本先生:
暗黒物質が、どういう性質のものかによると思うんですけど。結局、宇宙、銀河を作る種なので、何か分かれば、どうやって出来たか、どういった物理過程があったか分かるはずで、そういう意味で、色んなことが分かるはず。なにせ、未知の素粒子ですからね。

 
 

  2. 物理に興味を持った、きっかけは?

なんでしょうね、なんだかんだ言って、アインシュタインじゃないですかね。彼は、物理界のアイドルなので。シンプルに、アイドルには憧れます。

 
 

 3. いつから研究を?

実は、大学時代は、原子物理をやっていたんです。暗黒物質を見つけるために、装置を作るんだけど。装置を作るために、レーザー物理と原子物理ばかりやっていて、暗黒物質の研究までたどり着けなったんです。

 
 

 4. RCNSならではの良さを教えてください。

素粒子界で、世界トップである点です。研究室自身が、トップであることを要求する。実は、トップであることを要求する研究室ってあんまり多くないんです。変な話、すぐにノーベル賞が取れちゃうことを研究することを要求されている。そういうところが、この研究室の良さですよね。

 
 

 5. 自分は研究者向きだな、と思うところは、どんなところですか?

自分の手を動かして、ちまちま物を作ることが嫌いじゃないってところかな。実は、計測器オタクなの(笑)。色んな計測器の原理とか、面白いじゃないですか。そこは、経験というより性質で・・・。今の仕事に生かされているなと思う性質は、そこです。ただ、ニュートリノを検出するだけの研究室だったら、ニュートリノをやっていないですね。KamLANDからKamLAND-Zenに変えちゃうし、Zenが走っている今でも、KamLAND2を始めようとする。そういう止まらないところが、検出器オタクにとっては楽しい、大変だけど。

 
 

  6. 今後やってみたい研究テーマは?

暗黒エネルギーを何とかする必要があると思っています。暗黒エネルギーは、暗黒物質とは逆で、物と物を引き離す。もうちょっと正確に言うと、なぜか、宇宙は広がっているんですよね。それって、重力の逆ですよね。これが宇宙の7割ですからね、何とかしないといけないんですけど。どうやった良いのか、皆目見当も付きません。

 
 

  7. 岸本先生のストレス発散方法は?

運動ですね。中学高校は、陸上部でした。円盤投げです。大学も陸上部に入ったんですけど、もう飽きちゃって(笑)。で、マウンテンバイクを乗り始めたのかな?京都一周とか普通にしましたし、琵琶湖一周とかも。今は、本当に無趣味になっていて。子供達を何処かに連れて行くと言っても、最近は、家でゲームをやる事の方が多くなりました。将棋をやっていて、相手はしていますけどね。

 
 

 8. 今、行ってみたい国は何処ですか?

ベタな観光地ですね。あんまり冒険しない観光地・・・。ハワイとかグアムとかグランドキャニオンとか、分かりやすいところ(笑)。 カミさんと「子供が高校生くらいになったら、3週間くらいニューヨークで勝手に過ごす!」というのをやろう!って、話しています。計画を立てるのも、各々勝手にやるというのを。 行ってみて良かった国は、スイスかな。初めて行った海外がスイスで。当時、自転車をやっていて、スイスは、自転車が結構盛んで、レースもやっているし、そういうところも含めて良かった。料理も美味しいし。ドイツ語圏に行けば、ドイツのソーセージが食べられるし、フランス語圏に行けば、フランスとイタリア料理。パンがめちゃくちゃに美味しかった。

 
 

   9. 将来の夢や目標を聞かせて頂きたいです。

ふふ、もう将来の夢じゃないですね。学生の時は、研究者になりたい、でしたけど。今は、夢じゃなくて、それを実現させないといけないですから。結果を出すのには、結構な年月がかかる。だから今、「夢」では許されないんです。

 
 

  10. 良い結果が出るために、日頃心がけていることは?

妄想、リアルなイメージ。頭の中で、道具はこういうのが必要でとか、手順を落として行くタイプです。その段取り部分を、かなりリアルなイメージでやるかな、脳内で。私は結構、手順を作っちゃうっていうのが、物理の良い結果を出すために、日頃やっていることです。それと反対に、妄想が大事ですね、常識に捉われると、結構痛い目を見る。妄想からスタートして、リアルなイメージになるまで、落とし込むことです。

 
 

  11. 岸本先生おすすめの本を教えて下さい。

中井拓志さんの“quarter mo@n” です。SNSが流行る前、ネットコミュニティが拡大する予感がある頃の作品だったので、面白かったのかもしれません。今、読むと、今更感があるかも・・・。

 
 

  12. 座右の銘をお願いします。

「仕事を作らない」
仕事と研究は、もちろん別です(笑)。

 
 

  13. 同じ研究をしたいと思っている学生や、研究者になりたい子供たちへのアドバイスをお願いします。

何か面白いと思ったら、試してみて下さい。でも、最終的には、研究者も含めて、最後はお仕事なので、面白いかどうかだけではなくなっちゃうわけです。でも、まずは、面白いか面白くないかでやってもらうしかないかな。とにかく、試してみて下さい。

 
 

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